One's Note

一橋ロー入試対策情報・司法試験過去問・修習雑記

刑法

本試平成18年刑法 構成メモ

1. 雑感 正当防衛は新判例を踏まえたR3での出題が予想されている。R2の出題がH19の焼き直しに近かったことを考えると、正当防衛における急迫性の限界事例ともいえるH18もアレンジされる可能性がある。ということで、新判例の基準を使って再検討することにし…

本試平成21年刑法 構成メモ

1. 雑感 今回の問題で厚く論じるべきは、①乙にA社の預金に関して占有が認められるか②乙が途中で甲の意図に気付いていることから、甲にいかなる犯罪が成立するかの2点であろう。 間接正犯と途中知情については、平成24年でも出題されている。主観と客観と…

本試平成24年刑法 構成メモ

1. 雑感 新傾向での出題を予想する受験生が思いつきやすいであろう「業務上横領罪と背任罪の区別」「名義人の意義」「業務上横領罪に加功した者に成立する犯罪」という論点をすべて含んでいるため、直前期の確認として復習した。今回の出題で厚く論じたのは…

本試令和2年刑法 構成メモ

1. 雑感 新傾向の出題3年目。設問2の事実抜き出し問題は、相当因果関係説を採って犯罪の成立を否定させる変わったものが含まれていた。判例が因果関係の判断基準について明示していないうえ、複数の見解の想起が比較的簡単なので、TKC模試の刑法設問3より…

本試平成27年刑法 構成メモ

1. 雑感 占有がメインテーマの出題。行為者が3人いる時点で大変なのに、占有の有無を丁寧に検討する必要があるほか、正当防衛の検討までさせられる。占有の認定が重要であることは言うまでもないが、理論面で地味に難しいのが、カバンの取り返しについて、…

本試平成28年刑法 構成メモ

1. 雑感 事務処理系の流れを汲んでいる問題。おそらく重点的に検討すべきは、甲について共犯関係の解消が認められるか・丙の金銭持ち去り行為に強盗罪の共同正犯が成立するか(承継的共同正犯の肯否)の2点。他は淡々と要件充足性を検討すれば良いだろう。 …

本試平成29年刑法 構成メモ

1. 雑感 現行の出題方式に移行する前の最後の出題で、おそらく最も書く論点の多い過去問。その分、網羅的に復習することができる良問でもある。ちなみに、財産犯の大部分は刑法事例演習教材の第13問において扱われているトピック。死者の占有の誤認識は同書…

【使用教材紹介3】呉基礎本シリーズ 刑法総論・各論

本日紹介するのは、以下の2冊です。 刑法総論 第3版 (伊藤塾呉明植基礎本シリーズ 1) 作者: 呉明植 出版社/メーカー: 弘文堂 発売日: 2017/01/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 刑法各論 第3版 (伊藤塾呉明植基礎本シリーズ) 作者: 呉明植 出…