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予備試験・司法試験教材備忘録、日ごろの勉強についての記録

「書き物入れ」を新設しました。

お久しぶりです。最近はなんだか良く分からない天気が続きますね。

 

今回の記事は単なるお知らせです。

 

自主ゼミ等を通して司法試験・予備試験を一通り解き終え、今は2周目の復習段階に来ているのですが、復習メモを書き残すのを忘れてしまったことが多く、やや復習に苦労しています。

 

そこで、自分への戒め(?)も兼ねて、復習メモ・書きなぐった起案を「書き物入れ」というアーカイブに残していくことにしました。これなら忘れることは基本なくなりますし、データを後で見返すこともできます。

…もしかすると、ブログをご覧になってくださっている方の学習のほんの一助にはなるかもしれません。*1

 

おそらくですが、本試商法→予備民訴→予備刑訴→本試行政→以下未定、の順でアップしていくと思います。学習スケジュールにもよるので現時点では確定していません。

 

保険をかけるという意味合いも兼ねてあらかじめ申し上げておきますが、アップするのはあくまで復習時のメモが殆どです。答案構成レベルにとどまるものが多いかと思います。手元に答案が残っている場合には、処分する前に記録しておくかもしれません。

また、内容の正確性は復習段階である程度吟味していますが、一受験生の貧相なリサ―チに基づくものであることをご了承ください。

 

アップされた内容について何か指摘がございましたら、コメントないし質問箱(できれば前者)でご連絡いただけますと幸いです。

 

                                   以 上

*1:当初は「紙ごみ入れ」という名前にしようと思っていましたが、一応その時は本気で書いているのでけなすのはやめようと考え、この名前にしました。完全なる余談です。

【使用教材紹介11】事例研究刑事法Ⅱ 刑事訴訟法

 

お久しぶりです。長引く外出自粛にもだんだんうんざりしてきましたね...

本日紹介するのは、こちらの教材です。

 

 

【教材利用の目的:論証の修正・実務見解からあてはめの相場観をつかむ・過去問演習後のステップアップ】

 

 刑事訴訟法の演習書というとメジャーなのは古江本ですが、私は論点についての整理よりもあてはめのしかたを学びたかったため、実務家も執筆しているこちらの本を選びました。なので、古江本の内容については残念ながら知らないままです。ではまいりましょう。

 

 この本の最大の特長は、前述の通り「実務家が執筆に参加している」という点にあります。

 完全な私見ですが、「あてはめ勝負」という受験界の言葉が一番妥当するのは、憲法ではなく刑事系だと思っています。*1

 すなわち、刑法・刑訴では多くの受験生が完璧な論証を書いてきますから、理論部分だけでは相対評価ではねるのが難しいです。そうすると、①事実を適示し②適切な評価を与えるだけでなく、③それが定立した規範との関係でどう評価されるかを丁寧に書くのが、高評価を得るために重要になってきます。...先生の請け売りですが。

 この本では、与えられた各事例において、学者からの視点のみならず「実務家なら事実をどう評価するか」という言及がなされています。出題者側が想定しているあてはめの相場をみることが出来るのです。判例を読み込んでいないのが悪いんですが、どうもあてはめの指針が分からんなあと思っていた私には非常に有用でした。

 また、あてはめについての解説が充実していることと関連して、結論までの一つの思考筋が示されているということも一つの特長です。演習書にありがちなデメリットとして、結論について明確な言及がないというものがありますが、この本ではその点がカバーされています。*2

 

 もう一つの特長は、各問題に関連する論点について充実した解説がなされていることです。職務質問別件逮捕強制捜査などの捜査段階の話から、訴因特定や変更といった公訴提起段階の話、そして違法収集証拠排除法則・自白法則・伝聞法則の証拠法の話まで幅広く記述がなされています。ここの記述がなかなか秀逸で、予備校テキストでは手が届かない部分まで掘り下げてくれており、学説・判例・実務の鼎立状況が分かりやすく整理されています(そのうえで、執筆者が妥当と考える見解も示されています)。私も読んでいて理解の誤りを認識することが多々ありました。国木先生の論証にも、事例研究に依拠していると思われる部分があります。理論面についてはリークエや古江本、緑本etc.の著名な基本書が存在するため、この本ならではの良さであるとまでいうことはできませんが、演習しながらしっかりした解説が読めるというのはなかなか便利です。刑訴を一周したばかりという場合は、解説だけざっと読むのもありかなと思います。問題数は14とそこまで多くありませんから、短時間で読むことができます。取り扱う分野の関係上、ローの刑事系授業ともシナジーが強いです。

 

 この本は記述のバランスが非常によいのですが、敢えて注意すべき点をあげるとすれば、「難易度が高いこと」「網羅性はやや低いこと」です。かすがい外しの起訴のような多面的思考を要する問題、基礎知識や判例理解を組み合わせて解かなければならない問題など、一周目の段階ではかなり骨の折れる問題が多く入っている印象です。また、事例の後ろについている課題についても時々「なんだそれ?」となるものが入っています(ローや図書館など文献にアクセスできる環境が必要です)。

 典型的な論点についても一定程度演習できますが、言及されていないものもあるので注意してください。この本に本格的に着手するのは、予備や本試の過去問を終えてからで十分と思われます。 

 

 

 

                                     以上

 

 

*1:*1:最近では、憲法についてもそれが誤った認識であることは浸透してきていると思います。

*2:*2:はしがきでは、事例の後ろについているのはテーマに関するコメントに過ぎず、問題解説ではないという主旨のことが書いてあります。しかし、実質的には前提知識の確認+問題についての解説という構成になっています。

【使用教材紹介10】マイナー教材?「ソクタン」民法の使い方を改めて考える

お久しぶりです。

国立でも桜がたくさん咲き、大学通りが一年で一番華やかな時期を迎えました。

 

今回の記事は、「改正民法の短答対策をしなきゃいけないけど、どの教材でやるべきか迷っている」という方に読んでいただきたいです。

 

本日紹介するのはこちらの教材です。

司法試験・予備試験 伊藤真の速習短答過去問 民法

司法試験・予備試験 伊藤真の速習短答過去問 民法

  • 発売日: 2019/10/01
  • メディア: 単行本
 

 


【教材利用の目的:年度別過去問演習の解説本】

 

 

1.マイナー教材のソクタン

 通称「ソクタン」といわれる教材で、伊藤塾が出版しているものです。しかし、短答過去問教材というとパーフェクト(通称パフェ)や肢別本が圧倒的なシェアを占めており、ソクタンを使用している受験生は周りをみてもほぼ皆無です。

 

 この教材では、本試と予備試験の短答のうち、受験生正答率が80%以上のものについてはフルスケールで・正答率60%以上のものについては「エッセンシャルノート」というまとめ形式で掲載されています。逆にいうと、それしか掲載されていません(総掲載問題数は200問もありません)。この構成が、本書の学習書としての位置づけを難しくしているように思えます。

 

 

2 なぜ自分がソクタンを選んだか

 短答対策の方法には2通りあります。①体系別のフルスケール本・肢別本を解き、過去問演習で仕上げる方法と、②年度別の過去問演習をしつつ解説をフルスケール本や肢別本で確認する方法です。

 ①は最終的な成果が大きく、王道ともいえる方法でしょう。やりきれば短答での高得点が見込め、苦手科目のカバーにも使えるようになります。余談ですが、ある先輩は肢別もパーフェクトも9割以上正解するまでやりこみ、本番では「見た事のない記述・結論は不正解とみなす」という凄まじい割り切りでほぼ満点を獲得していました。

 理論的にはスキのない方法ですが、旧司の問題など近年の出題傾向に合わないものや、事実上全く同じ知識を問うものも含まれているため、手段としては過剰な面が否めません。

 これに対し、②は1周での成長度合いよりも、繰り返しによる定着を重視します。年度別の演習であるため1回ごとに全領域を横断して復習することができ、知識のインプット・リカバリーのペースが速いのです。また、問題の重複は最小限しかなく、出題傾向から大きく外れない問題での演習が可能です。

 自分はかつて①の方法で予備の短答をなんとか突破しましたが、上記の理由から現在は②の方法をとっています。

 

 ②の方法によるとしても、本試・予備過去問全年度分を解くとなると時間は結構かかります。自分は取り急ぎ、予備のみを全年度解くことにしました。

 ①の方法を取った経験の中で、「複数の問題を解くコアとなる知識は頻出する」「10のうろ覚えより1の確実な理解」という、当然の事実に行きついていました。肢の組み合わせを答える性質上、迷いなく選ぶ・切るための知識があればよく、論文演習の時間を潰してまで全肢を完全に理解する必要はないということです。

 そこで、過去問の中でも正答率の特に高い問題・頻出の問題を重点的に演習したいと考えました。

 

この考えに一致していたのが、このソクタンというわけです。

 自分は年度毎に過去問を読み、その中でソクタンに載っている問題について解説を確認し、全年度を解き終えた後で、掲載分の中で間違えたものと、ソクタンに載っている残りの問題を解きました。いわば、ソクタンを解説本としてつまみ食い的に利用したわけです。

 

3 ソクタンの特長と注意すべき点

(1)特長

 最大の特長は「絶対に落とせない問題・知識だけ」が詰まっていることです。

 掲載問題数の少なさから、網羅性への不安や物足りなさを感じる受験生もいるかもしれません(それがシェアの低い理由だと思います)。しかし、②の方法で過去問との対応を確認すると、掲載されている問題が意外と多いことが分かります。

 民法の予備過去問については、本教材掲載分だけ正答できれば(エッセンシャルノート含む)、全年度で20点前後は取る事ができます。現実に一般教養で0点を取ることは考えにくいことからすると、本教材だけで過去問については一応の合格点に到達できるのです。本教材に載っていない問題についても、掲載されている問題に必要な知識を利用すれば解けることが多いです。

 また、①の方法でも1週間あれば1周が可能ですから、初学者にとって敷居が低いのもおススメできる点です。

 まとめると、短期間でボーダー付近まで到達するためのツールとしては最適であるということです。

(2)注意すべき点

 身もふたもない話かもしれませんが、本書だけで「満点近い高得点」を狙うことは難しいです。

 構成上、難易度の高い(正答率の低い)問題は完全に省かれています。共同抵当や多数当事者間債権債務関係、遺言の方式などについてはフルスケール問題が載っていません。殆どは条文の理解に帰着するので、素読などにより知識を補充する必要があります。

 また、年度別索引がついていないのもマイナスポイントです。他の多くの教材はついているのですが、本教材のコンセプトとの関係で省かれてしまっています。

 ②の方法による場合は、対応関係を確認するのがちょっと面倒なので、過去問を読む段階でメモするといいでしょう。予備過去問については個人的に作成した索引がありますので、質問箱等でリクエストがあればこちらで更新しようと思います。おそらく、次回の増版時で対応すると思われます。

 

 マイナーながら短期間での短答突破を可能とするポテンシャルを秘めたソクタン。本教材、過去問、六法で短答を突破できるか、身をもって確かめてみます。

 

 

                                   以上

 

 

 

 

 

「悩みを示す」と「現場思考」

お久しぶりです。

 

今回は教材紹介ではなく、受験指導に携わる弁護士の先生との会話から学んだ事を書き留めた自分用メモのような記事です。

 

添削者の方の添削実感や受験生たちの間で、「ここは悩みを示すことが出来ていたので好印象だった」とか「設問3は現場思考の問題だったし差はつかないね」という言葉が交わされることがありますよね。

この「悩みを示す」と「現場思考」、違いは何なのかを自分なりにまとめてみました。

 

1 悩みを示す

判例・通説の立場から導出される処理によると妥当な結論を導くことが出来ないタイプの問題で必要になるスキル。

まず①判例・通説に従った場合の帰結を示す。②帰結の評価として、その不都合性・修正の必要性を指摘する(一方当事者に酷、○○の場合との均衡を欠く、等)。③趣旨にさかのぼったり、判例通説の論拠が当該事例には妥当しないことを示して修正規範を導出する。④あてはめて結論を出す。

受験生の答案で多いのは、事案解決のためのアドホックな規範を組み立て、あてはめて結論を導出しているもの。これは「悩みを示し」たものとしては評価されず(どちらかといえば後述する現場思考に近い)、むしろ相対的な評価は低くなる。理由は簡単で、判例通説について理解していないと評価されるからである。

悩みを示すのにもっとも重要なのは①②。「判例通説は知っているので、その通り処理してみました。しかし、この結論は~~という理由から妥当でないと思います。」というメッセージこそが、悩みを示す過程である。ここがきちんとしていれば、③④が拙い物でも評価は跳ね上がる。④については判例通説と結論が変わらず、それが立法上の不備ということしか出来なくてもよい。

本試の民事系(特に民訴)で求められており、民訴の特徴である誘導も上記の流れに沿ったものになっている。

なお、旧司はこのヒントが問題文上にあらわれていないため、難易度が高い(民法のステレオセットの問題やリゾートマンションの問題など)。

判例通説の言及が大前提。その不都合性を指摘した先は自由演技。

 

2 現場思考

確立した見解がない(もしくは受験生にとって知っていることを求められない)論点についての判断を求めるタイプの問題で必要になるスキル。

条文が出発点であることには変わりないが、文言該当性の点で問題になったり、類推適用の可否が問題になったりとバリエーションが多い。

①まず、どういう点で問題になるのかを示す。②制度趣旨にさかのぼるなどして、文言解釈を展開したり類推を認める規範を導出する。問題文に特殊事情(あえて言及したと思われるもの)があれば、それを補助線として規範の方針を決める。③あてはめて結論を出す。

つかみどころのない問題ほど三段論法で守りを固める。条文から出発しない立論はただの作文。

 

3 ポイント・注意点

(1)どちらも不都合性指摘・規範定立の際に問題文の事情を参考にするが、そのまま引き写すとあてはめと重複し、アドホックな規範になってしまう。問題文の事情をいかに説得的な範囲で抽象化するかが重要。

(2)「悩みを示すこと」や「現場思考」が求められる問題にぶち当たると、それについて言及している最新文献・分厚い体系書などが必要だと感じるかもしれない。しかし、それでは永遠にインプットが終わらなくなる。出題者は誰もが知っている理解をもとにどこまで思考することが出来るのかを問うている。手元にあるテキストで、未知の問題にどう立ち向かうかを考えるのが大事。

 

言われてみると簡単なことでも、実践できていないことを痛感しました。この視点を元に過去問を見直すと、新たな発見があるかもしれないと考えています。

                                   以上

 

 

 

【使用教材紹介9】アガルートの司法試験・予備試験合格論証集 民法

お久しぶりです。

先日一橋ローの入試が行われました。受験された皆さん、本当にお疲れ様でした。

 

本日紹介するのはこちらの教材です。

 

アガルートの司法試験・予備試験 合格論証集 民法

アガルートの司法試験・予備試験 合格論証集 民法

 

 


【教材利用の目的:改正後の一元化ノート用】

 改正民法準拠の論証集として市販されているものとしては最も信用できる教材ということで、新たな民法一元化ノートとしてこれを選びました。

現在は、改正の影響がないところについて論証を前のまとめノートから移転したりしています。

 

特長① 記述の信用性が高い

アガルートの論証集に共通する特徴は、判例や調査官解説に基づいて作成されており信頼性がとても高いことです。論証集としては珍しくリファーがついているので、原典の確認も容易です。

ローの授業では、「受験生の多くがこのように理解しているがそれは正しい理解ではない」旨の"ありがたい言葉"をよく頂きます。そして、自主ゼミ等で授業内容をそれぞれのまとめノートに反映する作業を行っていると、「アガルートの論証は結局のところ間違ってはいないってことだよね」という結論に至る事がままあるのです。

丸暗記は論外ですが、少なくともこの本に載っている論証を展開すれば沈むことは無いと思います。

 

特長② 改正法「準拠」であること

改正法施行が迫る中、現在の受験生のニーズは「改正でどこが変わったか」より「改正法を前提とするとあの論点はどう書くのか」に移行しつつあると思います。

しかし、基本書も含め改正法準拠の本はまだまだ少ないです。

シェアの高い趣旨規範ハンドブックも現状では改正法への言及があるにとどまりますし、伊藤塾はシケタイでのみ改正法準拠となっておりコスパの面で劣ります。

アガルート論証集は先駆けて改正法に準拠している点、親族相続法改正にも対応している点で高く評価できます。

したがって、この時期から一元化用の本を選ぶとすれば、この本が最善であるように思います。

 

注意点① 論証の域を超える場合があること

正確性を期すためか、判例の言い回しや調査官解説の記載をそのまま持ってきている場所があります。そのため、答案として展開するには冗長なものが多いです。

1.条文のどの文言との関係で問題になるのか(or問題の所在がどこにあるか) 2.条文・制度趣旨 3.理由付け 4.結論・導出される規範 に着目し、コアとなる場所だけ抜き出すようにすると良いと思います。

 

                                   以上

 

 

 

 

 

一橋ロー 疑似オープンキャンパス(?)

こんにちは。

 

今回は、質問箱でよく聞かれる一橋ローの施設や環境について紹介していきたいと思います。

今の時期は早慶・中央のロー入試が続く厳しい時期ですので、一橋ローを目指している方のちょっとした息抜きになれば幸いです。

 

1.一橋ローのある国立ってどんなところ?

駅から3方向に道が伸び、中央の大学通りに一橋大がまたがる、緑豊かな落ち着いた街です。

カフェやこじんまりとした飲食店が多く、歩いていて飽きません。

東京都の中では西のほうにあるので、新宿方面に行くには結構時間がかかります。逆に立川へはあっという間に行けます。

高級住宅街ですが、学生向けの賃貸は低価格で借りられます。私は「2年の仮住まいに金をかける必要もあるまい」と3.6万円のアパートに住んでいます。

 

2.一橋ローってどんな環境?

大学通りを隔てて東キャンパスと西キャンパスに分かれています。象徴とでもいうべき兼松講堂と図書館は西キャンパスにある…んですが、ローがあるのは東キャンパスです(こちらもとても美しい構内です)。ローのあるマーキュリータワーはそんな構内の端っこにあります。

(1)マーキュリータワー

ロー生活はおよそこの建物内で完結します。授業を行う教室、休憩や飲食に使うラウンジ、自習室、法学資料室、そして研究室で構成されています。

景観条例のおかげで周囲にさえぎるものがないので、7階からの景色は結構いいです。天気がいいと国立マンション訴訟の舞台になった某マンション富士山が見えます。

学生証があれば24時間出入り可能で、点検などがない限り年中閉館されません。

(2)自習室

1-3Fにあります。低い仕切り壁で区切られている机がずらりとならんでいます。固定席ではありませんが(建前の話で、荷物占有によって事実上固定席化している部分もあります)、学生数が少ないので、満席になることはないです。また空調の効きがイマイチなことがあります。こちらも24時間利用可能。煮詰まったら大学通りのスタバやドトール、駅北のコメダにどうぞ。

時間自由度:★★★★★

静けさ:★★★★

快適さ:★★★

(3)法学資料室

法学に関連する雑誌・書籍がならんだ専用図書室。ここにも机があり勉強可能です。静粛性・快適性ではロー中一番だと思いますが、開室日・開室時間があるためいつでも使えるわけではありません。

時間自由度:★★★

静けさ:★★★★★

快適さ:★★★★★

(4)研究室

一橋ローの最大の特徴です。研究室という名ですが、クラスに1つ与えられる自習室のようなものです。8個の机・椅子、本棚が配置された個室で、入口には学生証をキーとするオートロックのドアがあります。机・椅子の配置はクラスによって自由に決められ、一つずつ衝立で区切られている部屋や、全部の机が向い合せになっている部屋もあります。

部屋の環境をどうするかは完全にクラス(というか研究室の利用者)の裁量に委ねられています。ベッドをおいて仮眠・宿泊を可能にし、自習室の上位版とするクラスもあれば、テレビやゲームを置いて息抜きの場にするクラスもあります。

そして利用者が固定化するため、クラスメイトと仲良くなりやすいです。勉強上の知識の共有、受験情報交換はもちろん、自主ゼミのきっかけにもなります。一緒にご飯にいったりBBQにいったりすることも。

とても楽しい場所ですが、その分会話が恒常的に発生するので、起案には向きません。

時間自由度:★★★★★

静けさ:★★

快適さ:★★★★(人による)

 

こんなところです。何か質問がございましたら質問箱へどうぞ。

                                   以上

 

 

 

一橋ロー入試対策⑥ 第二次選抜編(3)

お久しぶりです。とんでもない暑さですね...

 

今回は一橋ロー入試対策最終回・第二次選抜実践編ということで、私自身の体験も踏まえて書いていきたいと思います。試験当日の心やすめにでもなれば幸いです。

 

1.答案の分量

 答案の分量というのは、自身の手応えを感じ取るのに一番わかりやすい目安なのではないでしょうか。マックス近い分量で書きあげると「よしよし」、半分程度しか書けなかったときには「やばい...」といった感じで。中身が重要なのはもちろんですが、やはり気にしてしまうものです。

 先に結論から言っておくと、合格答案は配られる用紙の50-75%に収まります。全紙びっしり、なんてことは端から想定されていません。答案用紙自体のキャパシティが大きいため、答練用紙4枚分書いたとしてもそれなりに紙面が余るのです(憲法・刑法に関しては書くことが多いのでむしろありがたいのですが)。とりわけ刑訴は難しいため、50%程度しか答案用紙を使わないことになると思います。

 でも、これは気にしなくて大丈夫です。殆どの人がそうですから。回収のときにびっしり埋まった受験生の答案があったとしても、それは同じ記述を引き伸ばしてるだけのことが多いです。

 私はどの科目も紙面使用率が60%にとどまりました。

2.答案のミスはどこまでセーフか

 試験という緊張した環境の中で急いで答案を書くわけですから、どうやったってミスは生じるものです。判例の言い回しを間違えた、論点を一つ落とした、結論が周りと違った、問題文を読み間違えた...など。たしかに失点につながりうるものではありますが、試験はあくまで相対評価。しかも終わった後になって悔やんでも答案は書き換えられません。

 受験生の皆さんが今できるのは、起きうるこれらの事情にどう対応するかです。今回、私が独断と偏見でミスの危険度とトラブルシューティングをまとめてみました。下に行けば行くほど危険度は高いです。息抜きも兼ねてごらんください。

(1)結論が周りと違った

危険度:低

起こりやすい場面:試験終了後の休み時間

対策:理由が説得的であれば結論が周りと違っていようが関係ありません(結論が決まっている問題は少ないです)。一貫した答案を書くことだけ心がけておけばOK。周りの声は聞き流しときましょう。

(2)論点を落とした

危険度:低~中

起こりやすい場面:試験終了後

対策:問題の中核をなすような論点を落とした場合は危険ですが、付随的な論点を落としたぐらいでは問題ありません。そもそも一橋の問題は典型論点をすこしひねったものが多いので、何を聞かれているのかわからないということは殆どないはずです(刑訴除く)。ヤマを張らずまんべんなく学習する事で十分回避可能です。

(3)判例の言い回しを間違えた

危険度:低~中

起こりやすい場面:試験中

対策:うろ覚えで判例規範を書いても、大枠を外していなければ問題ありません(私はこのミスをやらかしました)。頻繁に登場するような最重要判例(憲法で言えば泉佐野・国籍法違憲判決・津地鎮祭・愛媛玉串など)はおさえておきたいところです。

(4)問題文を読み間違えた

危険度:中~高

起こりやすい場面:試験中

対策:憲法の条文選択・刑法の構成要件選択もここに含まれます。即死につながる危険なミスですが、割とやらかしがちです。問題文を何度も読み返す時間はないので、登場人物別にマークをするなど、視覚的にわかる方法で対策をとるしかありません。

もし読み間違いに気づいた場合、時間内に答案の修正が可能か検討します。主体を取り違えたに過ぎない場合は、各箇所を書きなおします。内容面から根本的に間違っている場合は、別の場所に書き直して※などで指示するしかありません。読み間違えたのを修正したことはアピールしておきましょう。

(5)矛盾記述

危険度:超高

起こりやすい場面:試験中

対策:即死レベルのミスです。自分で書いた論証と一致しない結果になっていたり、同じ事情下なのに異なる結論になっているような場合がこれにあたります。

矛盾記述を避けるには、普段の演習で書いた記述を第三者に見てもらうことが有用です。一人で書いていると気づかない点も指摘してもらえるので、自然と矛盾記述をしないように意識するようになります。

試験中矛盾記述に気付いた場合は、矛盾を解消するために答案を修正する必要があります。この時、論証部分の修正はかなり大変なので、あてはめの部分の評価と結論をいじった方がいいです。不自然な評価でもいいので、矛盾しない結論を書くことを最優先してください。あてはめ部分の評価は落ちますが、時間内に矛盾記述を回避するにはこれがベストかなと思います。

私は憲法でこれをやらかし、急いであてはめ部分と結論をいじってなんとかこれを回避しました。危なかった...

(6)途中答案

危険度:超高

起こりやすい場面:試験終了間際

対策:法律試験における禁忌です。形式的なレベルでかなり低い評価をくらいます。絶対に避けなければなりません。以下に対策の一例をあげておきます。

タイムマネジメント

当たり前ですが最重要。答案構成:答案作成=1:3~5ぐらいで見ておくべきでしょう。難問対策として、複数設問がある場合は先に全ての設問について答案構成することをお勧めします。

また、所定の時間を超えて答案構成が終わらなかった場合は諦めて答案作成に切り替えてください。

②書く速度を上げる

案外馬鹿になりません。最低限読める程度を維持できる最速で書く練習を積みましょう。

③答案構成の省力化

どうせ他人はみないので、自分にわかる略字を多用しましょう。

④答案精度のコントロール

答案作成中「これでは間に合わない」と思ったら、評価が少し下がるのを覚悟で答案の精度を下げましょう。「以上」まで書ききることのみを考える緊急手段です。

たとえば、三段論法を多少崩して、「要件は====である。本件では〇〇〇だから、△△といえ、『~~』にあたる。また、◆◆という形で『~~』している。よって、要件をみたすから、本件請求は認められる。」とするなどです。

また、論証の一部の理由付けを省くのも精度下げに使えます。論証を等身大化して使えると、こういった場面で役立ちます。私は民法でこの方法を使用しました。

 

いろいろ書いてきましたが、夏休みを利用してしっかりと学習・演習を積めば、今回書いたようなトラブルにはそうそう遭遇しないはずです。

一橋ロー入試も、究極的には「試験」です。完璧を求められているわけではありませんし、最終的には相対評価です。慢心することなく、しかし恐れ過ぎずに、学習を進めていただけたらと思います。

 

次回は息抜き編として一橋ローの施設や生活について書こうと思います。

 

 

 

                                    以上